上野原通信 No.301
イロハモミジ(ムクロジ科 Acer palmatum)。和名は、葉が手のひらのように5 - 7つ裂片があり、この裂片を「いろはにほへと」と数えたことに由来します。別名、イロハカエデ(伊呂波楓)、タカオカエデ(高雄楓) といいます。葉の大きさは、カエデ類の中で最も小さな部類です。日当たりの良いところは赤く染まり、悪いところでは黄葉となります。今年は一気に気温が下がったので、きれいな紅葉が見られました。
南アルプス市の櫛形山の中腹にある南伊那ヶ湖で撮影してきました。ユネスコエコパークの緩衝地域に指定されています。山梨県は、二つのユネスコエコパーク地域を抱えています。南アルプスと甲武信です。ユネスコエコパークとは、 地域の豊かな生態系や生物多様性を保全し、自然に学ぶと共に、文化的にも経済・社会的にも持続可能な発展を目指す取り組みです。 ユネスコエコパークは国内で親しみをもってもらうためにつけられた通称で、海外では「BR:Biosphere Reserves(生物圏保存地域)」と呼ばれています。
全国各地でクマによる被害が騒がれています。生態系の急激な変化が問題となっています。生態系は微妙なバランスの上に成り立っています。人類の歴史は、生態系の破壊の上に広げられてきました。今、一考する時期に到来したのではないでしょうか。
2025.11.20 川田好博