上野原通信 No.286

チングルマ(バラ科 Sieversia pentapetala)は、東日本(北海道~中部地方以北)、樺太、アリューシャン列島、カムチャツカ半島に分布しています。高山の雪渓周辺の多湿地に生えています。高さは10cm程度。枝は地面を這い、群落を作ります。葉は羽状複葉。花期は6から8月。花茎の先に3cmほどの白い五弁花を1つ咲かせ、多数の黄色い雌しべと雄しべがあります。花後、花柱は伸びて放射状に広がる。果実は痩果。和名のチングルマは、この実の形が子どもの風車(かざぐるま)に見えたことから稚児車(ちごくるま)から転じて付けられました。

 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表され、注意が喚起されました。8月に入ってから神奈川県西部で地震が三度続いています。台風7号がかすめて通り過ぎました。自然災害の多い日本です。

 地震といえば、1996年8月11日、栗駒山(宮城・秋田・岩手県境)山頂付近で震度5の地震にあったことを思い出します。立っていられないような揺れでした。がれ場だったので、すぐに近くのハイマツの中に飛び込みました。余震の心配もあったので、すぐに下山。テントを撤収し、追われるように帰ってきました。栗駒山は高山植物と紅葉が美しい山です。どこにいても災害はついてまわります。

 

2024.8.17 川田 好博