上野原通信 No.274

ハイビスカス(アオイ科 Hibiscus rosa-sinensis)は、アオイ科フヨウHibiscus属全体を指すことが多いのですが、沖縄でハイビスカスといえば、この写真のブッソウゲを指します。原産地不明の植物ですが、慶長年間(1610年頃)薩摩藩島津家久から徳川家康に献上したという記録が残っています。
極めて変異に富み、8000種の園芸品種があるといわれています。
夏休みに長崎に行った時、高島という離島で写真を撮りました。長崎港からフェリーで35分で行けます。高島炭坑のあったところです。明治日本の産業革命遺産として世界遺産に指定されているものの1個所です。日本ではじめて蒸気機関を使った竪坑の北渓井坑跡が残っています。佐賀藩がスコットランド出身のトーマス・グラバーとともに開発しました。高島には、グラバーの別邸跡があります。
高島炭坑では、炭鉱労働者が過酷な労働条件の下で出炭した歴史が残っています。日本の富国強兵を支えた遺産です。

2023.8.25 川田 好博