上野原通信 No.270

カタバミ(カタバミ科 Oxalis corniculata)の花期は長く、春から秋にかけて咲きます。日本の地方名には「かがみぐさ」「すいば」「しょっぱぐさ」「すずめぐさ」「ねこあし」「もんかたばみ」などがあり、各地に普通の雑草です。世界的に分布する多年草です。葉はハート型の小葉が三枚つく、三出複葉です。

 

葉を文様化した家紋が古くから使われています。繁殖力が強く、一度根付くと絶やすことが困難なので、好まれたものと思われます。

 

葉や茎には、可溶性のシュウ酸塩が含まれています。シュウ酸を含んでいるので、葉を咬むと酸っぱい。シュウ酸(HOOC-COOH)は、カタバミ属の植物から抽出されたので、英語名はOxalic acid です。もっとも単純なジカルボン酸です。大学時代の中和滴定でシュウ酸を使ったことを思い出します。シュウ酸の二水和塩は、白い粉末で一定の濃度を作るのが容易なので中和滴定に使われています。ちょっと専門的になりすぎました。

 

気温が急激に上がり、もう夏日になりました。つい先程まで暖房を使っていたのに、身体の調整が追いつきません。日差しの強い中数時間歩いていたら、脱水症状の様になり、あわてて水分補給をしました。

2023.4.19 川田 好博